アニサキス奮闘記

アニサキスで緊急手術、入院してしまいました。仕事もある、家庭もある、でも動く身体がない!入院中でやることもないのでブログでも書いてみます。

12-23 アニサキス入院5日目

夜はやっぱりよく眠れない。
同部屋の人のイビキとか気になって仕方がない。
痛くもないのに傷が疼くような感じになったりして落ち着かない。

普段音楽とか聞かない自分がスマホで音楽を聞いてみる。イビキ断絶!スマホがあるかないかで確実に入院生活が変わると思う。

外の世界と断絶された空間で過ごしていると日時の感覚がズレてくる。よく考えると、もう12月23日。「子供達、クリスマス楽しみにしてたよな」とか、「年越しの準備何もしてないな」とか、「元気な身体があればな」…と、急に切ない気持ちになる。

祝日(土曜)ということもあり先生方の回診はなし。だから、今日と明日は点滴、ドレーンが外れるといことは望めそうもない。

今日の楽しみは、昼食から三分粥になることと会社の同僚が見舞いにきてくれること。入院しているとこうしたちょっとした変化がとても嬉しい。

お昼。
来ました!三分粥!
おぉ、固形のおかずも付いている!!
鶏の煮付け、じゃがいもの梅肉和え、春雨とキャベツのおひたし。
f:id:junmaijokigen:20171224113944j:plain

あぁ、食べられるって、ホントに幸せなことです。

食べ終わって、一息付いていると、これから義母が見舞いにきてくれるとラインが入る。自分が倒れ、子供がインフルエンザにかかってしまい、生活がままならないことを危惧して、わざわざ義母が地方から来てくれていた。ホントに感謝、感謝しかない。

帰る前に一度寄ってくれるというのだ。
ちょうどベッドのシーツ交換のタイミングだったので、院内の談話スペースで待っていると、義母とその横に長男(8歳)の姿が!

およそ6日ぶりの我が子の姿。8歳なりに理解はしているようで、「大丈夫?」とか「もう、魚食べないでね」とか色々気遣ってくれる。ちょっと見ないうちになんだか大人になっている。

別れ際、「パパが帰るまで、お前が家ではパパの代わりになって、ママや弟を助けてあげてね。」と約束してみた。

義母が帰ると、会社の同僚がやってきてくれた。

理由はどうあれ、いきなり人員減になってしまい、チームの皆の負担を増やすことになったので非難されるところ、わざわざ見舞いにまで来てくれるなんて… ホントに恵まれた人、環境で働けていることに改めて感謝です。

そして、今日の見舞いでは義母も同僚も本を持ってきてくれた。本、ブログ、ご飯、確実に楽しみが増えてきている。今だから出来ることを、精一杯楽しんでみるのも悪くないかもしれない。

12-22 アニサキス入院4日目

夜はやっぱり眠りが浅い。
テレビの音、唸り声など気になる要素満載。

今日は特に検査もない。
昨日は水解禁!

次のステップは食事かな?
お腹からはみ出てる管(ドレーン)も外して欲しい。

とにかく刺激的な出来事が起こり得ない入院生活において、ちょっとしたことがイベントになってくる。

午前中の回診。
先生も「問題なさそうですね」とあっさり一言。

食事の事、ドレーンの事には触れられず。
こちらから聞いて期待を裏切られるような答えになるのも怖いので質問も出来ず。

やっぱり、食事はまだだよね...
腸を切ってる訳だし、このドレーンとかいう管が外れなければ流石に食べられんよね…
なんだか、切ない気持ちになる。

続いて看護師さんがやってきて、大部屋に空きが出たので、後で移動してくださいと言われる。満床ということで入れてもらってましたが、これで快適空間とはお別れです。

荷物の整理を終えて大部屋へ移動。
4人部屋。なんか、自分より具合の悪そうな人ばっかり…

お昼。他の病室に昼食が配膳されはじめた。当然、自分のいる大部屋にも食事が運ばれてくる。至近距離で食事のいい匂いが襲ってくる。

我慢、我慢と言い聞かせて目を閉じてやり過ごそうとしていると、突然、「お食事お持ちしました!」って看護師さんが持ってきてくれた。

先生からは何も言われてないので、看護師さんに確認してもらう。その間はお預け状態。
頼む!OKであってくれ!
看護師さんが現れ、OKサインをもらう!

やった!ようやく食事だ!!
重湯とポタージュ、リンゴジュース
f:id:junmaijokigen:20171224083743j:plain

今の自分にとっては、十分なご馳走だ。
重湯を噛みながらゆっくり食べる。ご飯の優しい甘味。美味しい!ポタージュも一口。胃に染み渡っていくのが分かる。リンゴジュース、あま〰️い!

食べられることの有り難さを染々と感じた昼食だった。

食事という楽しみが一つ増えた。
日中もブログとい暇潰しが確立しつつある。
徐々に入院生活にもリズムが出始めてきた。

ちなみに夕食も重湯。
同じメニューを3回繰り返して、飯米に近づけていくらしい。f:id:junmaijokigen:20171224083639j:plain

12-21 アニサキス入院 3日目

昨晩はあまり眠れなかった。
夜中まで、イヤホンもぜず、テレビを付けている人。他の部屋からの唸り声などが気になった。何かに興奮している訳でもないけど、目が冴えてしまった。

そんな中でも一つ嬉しいことが...
オナラが出た!
オナラが出るというのは、腸が動いている何よりの証拠になる。

朝、オナラが出たことを看護師さんに伝える。
看護師さんといえども、見ず知らずの女性。
そんな女性に「オナラ出た」の一言はちょっと恥ずかしい気持ちもした。

看護師さんから今日はレントゲンの検査があると聞かされる。入院というのは、身体を回復させることが本来の目的なので、ホントにやる事がない。
ご飯も食べられない今はレントゲンだけでも十分なイベントだ。車イスに乗って看護師さんとレントゲン室に移動。久々の遠出に心弾ますも、そのレントゲンもあっさり終了。

部屋に戻ってきて少しすると、先生から水OKの通達が!手術以来、丸2日ぶり以上の水。

一気に飲んでお腹をビックリさせないように、こんなに味わって水を飲むのかというぐらいゆっくり飲む。

夕方、配膳係りの人がお茶を注いで回ってくれているので、お茶をもらう。ほうじ茶。芳ばしくて、上品に甘くて、こんな事が嬉しいと思えてしまう。
f:id:junmaijokigen:20171224070920j:plain

夜、妻がマグを持ってきてくれた。
明日からはもっとほうじ茶堪能出来そう。
f:id:junmaijokigen:20171224083935j:plain

12-20 アニサキス入院2日目

昨晩は痛み止めの点滴を一回だけしてもらい、ゆっくりと眠れた。

部屋の外が慌ただしくなり、目が覚める。
朝食の準備の音。
早い人はテレビを付けている。

個室といっても病院のため、ドアで部屋が開閉出来ない創りになっている。その為、外の音がよく聞こえるようになっている。テレビを付けてボーッとしていると、看護師さんが窓のカーテンを開けにきてくれた。

ちょうど東側の部屋だったので日の出が綺麗に見れた。


9時頃、採血の検査
ベッドで血を抜かれる。今日の検査はこれだけ。


執刀医の先生が巡回に来てくれた。どうやら、朝と夕の2回、回診をしてくれるシステムらしい。
回診としても、傷口の後を見て、「問題ないですね」とそれだけで終わり。あと、「オナラは出てないですか?」と。

そういえば、昨日の夜から看護師さんが仕切りにオナラが出てないか聞いてくる。どうやら、オナラが次のステップへポイントらしい。

それにしてもやることがない。
食事はもちろん水も飲めない。

そうなると、ベッドから起きてトイレに行くことが楽しみになったりする。如何にお腹に負荷をかけずにベッドから起き上がるかを模索する。お腹にかかる負荷を腕で支えてやるのがポイントだと分かってきた。

妻が持ってきてくれた「2052 今後40年のグローバル予測」を読むがこれはスグ眠くなる。寝てしまうと、夜眠れなくなってしまうのでそんなに寝たりもできない。

テレビ→本→スマホを繰り返して時間過ぎるのを待つ。そんな時、こんな暇ならブログでもやってみようと思い付く。

明日になれば、水ぐらい飲めるようになるかな?と期待しつつ眠りについた。

12-19 アニサキス 入院1日目

部屋には時計もなく、何時頃かも分からない。
ただ、日は登っているので朝なのは分かる。ようやく術後の痛みも強く和らぎはじめ、眠れる状態になってくる。部屋を見回して見ると、個室のようだ。(後から分かったことだが、当日は大空部屋に空きがなく、空くまでは差額なしで個室を使っていいとのことだった。)

自分の状態を把握してみる。

口には酸素マスク、手術前に胃の中にある水分を取り除くために鼻から入れたチューブが入ったまま。
尿を排出するパイプが尿管と繋がっており、お腹の中から得体の知れないパイプ(ドレーンというらしい)が外に出ている。
腕には点滴、指には酸素量の計測器。

特に尿管と繋がっているパイプが痛い。今考えるとあれはもうゴメンだ!

ウトウトしてると、看護師さんがやって来てくれた。着替えをするのために、体を拭いてくれた。意識がもうろうとしてる中でやってくれたのだが、とても気持ち良かった。寝返りすら打てず、痛みで固くなっていた身体が一気にほぐれる感じ。

ホッとしたのも束の間、今度はレントゲンということで、ベッドのままレントゲン室へ運ばれる。ベッドでウトウトしながらレントゲンを撮るという奇妙な体験をした。

部屋に戻ってきて、30分ぐらいしただろうか?
執刀医の先生方が来て、酸素マスク、鼻から胃に繋がっているチューブ、尿パイプなど一通り外してくれた。もう、歩いて構わないから、どんどん積極的に歩くようにと言われた。

そこで、トイレに行くことに。
看護師さんに付き添ってもらい、トイレに行くが、ベッドから立ち上がるだけで精一杯。腹筋に力を入れようとすると、傷口が痛む。腕で腹筋の力を補助して上手く体制を整えて立ち上がる。

立っても、バランスを取るのに腹筋を使う。
点滴を吊り下げているガラガラに寄り掛かりながらトイレへ。

早く、楽に寝起き出来るようにならなくては...


午後、妻が洗面用具や着替えなど持ってきてくれた。テレビも見れるようにしてくれた。
そして、持ってきてくれた本が「2052 今後40年のグローバル予測」という本。仕事で勉強しなさいと買わされた500ページにも及ぶビジネス本。

結局、この本があまりにもつまらないため、ブログでもやってみるかというきっかけになる。


この日は飲食一切禁止。
まだ、食欲はないものの、これがあと数日続くらしい。

それにしてもとにかく眠い一日だった。
ちょっとでも隙があれば、眠れてしまうような状態だったため、20時には就寝。

12-18 アニサキスで緊急手術!

17:00
総合病院に到着
緊急といっても待たされる。
痛みは引く様子もない。絞られるような痛みではなく、漬物石で押さえつけられるような痛み。

18:00
診察開始。
採血、レントゲン、CTを取って待つこと数十分。
担当医に呼ばれる。ちょっと渋い表情をしている。
「入院とかは嫌だ!」という個人的な思いとは裏腹に、「結論から言うと緊急手術が必要なレベルです。」と言われてしまう。

・CTの画像で見る限り小腸の一部が異常に大きくなっている。
・水分等でむくんでいるか、腸が捻れて血の流れが悪くなっている可能性が高い。
・このまま放置すると、腸の一部が壊死してしまうこともある。
・時間の経過とともに悪化し、場合によっては腸のほとんどを切除することにもなり兼ねないので、最悪の状態を回避するためにも、「今」手術した方が良い。
・悪くなっている腸の一部を切り取って繋ぎ合わせるか、捻れているようならその箇所を正常な状態に戻すといった手術になる。

アニサキスの可能性はないか?と訊ねてみる。

・100%否定は出来ないが、CTの画像を見る限り
その可能性は低い。
・突発的に腸が大きくなったというよりも、徐々に大きくなってきた印象の画像。
アニサキスも含めて何らかの刺激で今回の痛みを誘発したのではないか?
・いずれにしても、ここまで大きくなっていては相当な痛みがあったと思うが、よく我慢できたねというレベル。

この時、先生はアニサキスの可能性には否定的だったけど、術後の結果を聞くとやっぱりアニサキスが原因だったらしい。(その辺の詳細は改めて)


18:30
妻に連絡を入れ、このまま手術を受け入院、退院までには10~2週間の見通しと告げる。しかも、運の悪いことに、次男が保育園で高熱を出して、仕事を早退してきたタイミング。症状からするとインフルエンザだろうとのこと。

共働きの我が家にとって、どちらか一方の長期離脱は非常に痛い。子供がインフルエンザならこれまで、交代で休みを取るなどして仕事と家庭を廻していた。それが、一人いなくなると、妻にとってはかなりの負担増だ。本当に申し訳ない。

ただ、手術を受けず手遅れになってしまったとい訳にもいかない。妻も覚悟は出来ていたようで、「こっちは何とかするから」と。

19:30
手術開始。
子供は私の実家の母に見てもらい、妻も病院に駆けつけてくれる。この時のお腹の痛みは覚えていない。

痛かったのは確かだが、それ以上に緊急の手術、長期にあるであろう入院に動揺していたと思う。しかも、年末のこのタイミング、子供達にはクリスマスもある、職場にも迷惑掛ける。もう、流れに身を任せるしかない。

手術室に入った後は、麻酔で一気に気を失う。

執刀医の声で目を覚ます。
同時に腹部に激痛。ズキズキと腹筋の辺りが破裂するのではないかと思うような痛み。息をするのも苦しい。看護師さんからは深呼吸してと言われるが深呼吸すら出来ない。
酸素マスクをしてるので、口が痛いぐらい乾く。


この晩は耐えるしかなかった。眠るどころではない。何度、ナースコールを押しただろう?
痛み止めを訴え、渇いた喉を潤すのにうがいを要求して。眠るというより、意識がもうろうとして、気を失うような瞬間があって、また、痛みで意識が戻っての繰り返す。点滴からの痛み止めでは治まらず、座薬の痛み止めを追加してもらい何とか耐えながら朝を向かえた。

12-18 町医者もお手上げ

9:00
腹痛はあるものの、我慢は出来そう。
運良く11:00から出社の日でもあるので、会社に行く前に病院へ。行ったのは、自宅近くの消化器内科。(アニサキスの症状であれば、先ずはこの消化器内科らしい。)
流石に月曜の朝一だけあって混んでる。
待っている間に腹痛の波はこない。

10:00
ようやく、診察開始。
1.最初は左下腹部から痛みだした。
2.お腹の中から絞られるような痛み。
3.1時間半から2時間おきに痛みの波がくる。
4.下痢はないが嘔吐はあった。

症状を伝え、個人的には土曜日に食べたアニサキスが悪さをしている可能性はないか?と聞いてみた。

先生も困惑気味。以下、先生の見解
・食中りなら下痢をしているだろう。
・痛む位置と触診から虫垂炎ではない。
・下痢をしてないとなると腸炎アニサキスかな?
・胃の痛みであれば、内視鏡で見れるけど、今回は小腸なので内視鏡は使えない。
・仮に小腸にアニサキスがいたのでは、取り除くことも確認することも出来ない。
・土曜日にアニサキスを食べたんであれば、明日(火曜日)ぐらいには死ぬと思う。
・死んだら痛みも引くはずだから、明日痛みが引かないようなら、また来て下さい。
・血液検査の結果、多少、腸に炎症が見られるので、腸炎の可能性も考えて抗生剤、整腸薬、吐き気止めを処方しておく。


11:00
出社時間も大幅に過ぎてしまいそうだし、医者からも無理するなと言われたので、仕事を休むことにする。

11:30
何も食べる気にはなれず、ポカリだけ飲んで寝る。

12:00
腹痛が激しくなり嘔吐。
痛みは左→中央→右下腹部と広がっている。
寝て直すしかない!アニサキス早く死んでくれ!
ひたすら寝る。

15:30
これまでにない、腹痛。えぐられるような痛さで、息をすることも苦しい。これ以上、悪化して大事になってはと思い、午前中に受診した内科に電話して再診のお願いをする。

16:00
これまで波のあった痛みが全く引かない。
痛みをこらえながら何とか病院に到着。

座ってるのも辛い。看護師さんもその様子を見て、別室で寝て待たせてくれることに。診察の順番も繰り上げてくれた。

先生
ここの設備では原因の解明が出来ない。まだ、日中なので大きな病院ならCTとか他の検査も出来るからそっちで看てもらいましょう。

という訳で、緊急患者として近所の総合病院の紹介状を書いてもらった。